2020-10-04

357杯目:富士そば代々木八幡店でトマトスープの洋風海鮮そば

 先日、取材で人間の「味覚」について話を聞く機会があった。人間が感じとれる味覚はおもに甘味・塩味・酸味・苦味・うま味の5つ。とくに、うま味は料理の美味しさを感じるうえで欠かせない要素となっている。
 うま味を多くふくんだ食材がトマトである。その特性を知ってか知らずか、富士そばでも店舗限定メニューにトマトを使うケースが少なくない。

 私が初めて出会ったトマト系メニューは2014年、「市ヶ谷店」の「冷やし肉トマトそば」である。強烈なビジュアルに、私は富士そばの世界へ一気に引きこまれた。また、同じ時期に「新小岩店」で「肉トマトつけそば」が販売されている。

 2016年には「浜松町店」が「まるごとトマトそば」を。もともとは没メニューだったが、とあるラジオ番組の企画で一日限定で販売された。用意した20食が完売しないという予想外の事態に見舞われたものの、2018年には「渋谷下田ビル店」がぶっかけそば風の「冷やしまるごとトマトそば」を開発している。

 ステータスを「インパクト」に振りきったようなメニューが揃うなか、新風を吹きこんだのが「トマトスープの洋風海鮮そば」(640円)だ。開発したのは「代々木八幡店」。店長はかつて台湾支店を任されており、当地で人気だったメニューをアレンジしたという。


 濃厚でまろやかな酸味のトマトスープは、イカ、あさり、えびが入っていて具だくさん。オリーブオイルで風味とコクをプラスし、仕上げにチーズをふりかけた。出汁で伸ばしているのか味に奥行きがあり、意外なほどそばとの相性がいい。
 店長個人のfacebookによると売り上げが伸び悩んでいるらしい。クオリティにかかわらず、客の心をつかむのは一筋縄ではいかないようだ。そこが富士そばのおもしろいところでもある。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆

信州 戸隠生そば 5人前そばつゆ付 自家挽きそば粉

新品価格
¥1,500から
(2022/5/30 11:52時点)

創味食品 そばつゆ 1.8L 1 本

新品価格
¥1,220から
(2022/5/30 18:00時点)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP