643杯目:富士そば八重洲店が12月3日グランドオープン

富士そばが八重洲に帰ってきた。八重洲口店が閉店してからおよそ6年――再出店の地に選ばれたのは、旧店舗の跡地からほど近い「さくら通り」である。運営会社にとっても思い入れのある場所だったようで、改装期間中から「ただいま」と記されたエモい横断幕が掲げられていた。

そして2025年12月3日、待望のグランドオープン。店名も「八重洲口店」から「八重洲店」へと改められた。ファサードは従来より華やかで“令和の富士そば”を感じさせる。公式アナウンスによれば、立ち食いそば初心者や女性でも気軽に利用できるよう意識したという。

店に入ると、巨大なロゴマークが目に飛びこむ。木彫りで緻密に再現されており、富士そばらしからぬ格調を漂わせる。外国人観光客からのウケもよさそうだ。

内装はウッディなしつらえで、シックな印象。余計な装飾はなく、大衆的な雰囲気が抑えられている。どこか小諸そばを思わせるのは気のせいだろうか。

とりわけ印象に残ったのがカウンター席。なんと、各席に充電用コンセントが設置されているのだ。客への心づかいなのだろうが、自分の首を絞めることになるのではないか。滞在時間が長くなれば回転率に影響するかもしれない。やがてガムテープで塞がれる未来が見えなくもない。

券売機はタッチパネル式で、メニューは「紅生姜天そば」「肉富士そば」「カレーかつ丼」などのグランドメニューが中心である。いずれは高価格帯の「DELUXE」シリーズも登場するかもしれない。
今回は定番の「天ぷらそば」(600円)を注文。そばのゆで加減、つゆの塩梅ともに申し分なし。まさに富士そばの味であり、お手本ともいえる仕上がりだった。このクオリティが維持されるなら、八重洲店の未来も安泰だろう。













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