2020-11-11

367杯目:富士そば六本木店で塩豚とろろそば

 日々、生まれては消える富士そばの店舗限定メニュー。ここ最近、あるトレンドの兆しが見られる。キーになるのが“塩ダレ”である。塩ダレを使ったメニューは、これまでに「塩豚まぜそば」や「塩ダレロースかつ丼」「ねぎ塩から揚げ丼」などがあり、冷たいそばや丼ものに採用するのが慣例となっている。その塩ダレが温かいそばにも進出し始めているのだ。

 まだ事例は少ないが、富士そば「六本木店」では「塩鶏ねぎそば」(450円)と「塩豚とろろそば」(480円)を提供している。前者は「ピリ辛鶏ネギそば」の辛味ダレを塩ダレに変えたもの。後者は塩ダレを和えた豚バラ肉をとろろとともにそばにトッピングしたもの。いずれも基本的には、冬メニューの温かいそばである。

「塩豚とろろそば」に決めた。が、本来なら正調の温そばで行くところを冷たいそばでオーダーしてしまった。なぜなら、温かいつゆと塩ダレのマッチングが想像できなかったからである。塩ダレはしっかりとした味つけのため結構しょっぱい。それがつゆと融合するとどうなるか……。パンチの効いたストロングスタイルのつゆが爆誕するのである。それで、少し及び腰になってしまったのだ。つい日和ってしまったのだ。

 とはいえ、冷たいそばでも充分満足できる。とろろが塩ダレのパンチ力を緩和してくれて、まとまりのよい仕上がりに。これなら温かいそばも期待できるのではないか。その答えが導き出せただけでも収穫は大きい。
希少性:★★★ インパクト:★★☆  コスパ:★★★

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