642杯目:富士そばの肉骨茶そばが約3年ぶりに復活
先月末、うれしいニュースが飛びこんできた。12月から富士そばのほぼ全店で「肉骨茶(バクテー)そば」(790円が)が提供されるというのだ。「肉骨茶そば」が最後に登場したのは2022年、およそ3年ぶりの再版である。

富士そばに10年以上通い続けたいま、滅多なことでは動じなくなったが、やはり「肉骨茶そば」との再開は心躍るものがある。寒い時期になると、心のどこかで「今年は販売されるのだろうか」と、淡い期待を抱いてしまう。食べものにあまり執着のない私ですら、ヤミツキになってしまう。それが「肉骨茶そば」なのである。

では「肉骨茶そば」のどこに惹かれるのか。それはもう間違いなく、あのクセつよなつゆである。シンガポールのご当地料理「肉骨茶」をアレンジしており、しょうゆベースのつゆには骨つき豚肉のエキスが溶けている。にんにくの香りが食欲に火をつけ、口に運べばコショウの辛味が押し寄せる。もはや「そば」という枠組みからは大きく外れていて、評価は真っ二つに別れる味だろう。でも、この刺激がたまらんのである。そばを食べ切ったあとも、じるじる、じるじる……と未練がましくつゆをすすり続けてしまうので、何度完飲しかけたことか。

さて、今年の冬は「肉骨茶そば」を何杯食べられるだろう。この機会を逃すと再開は数年後になる可能性も高いので、悔いが残らないように思う存分、堪能しておきたい。













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