2024-06-02

599杯目:富士そば阿佐ヶ谷店でトマト鶏つけそば

 ひさしぶりに富士そば阿佐ヶ谷店に行ってきた。もともとホームの店舗であったが、現在は東京の東側に引っ越してしまったので、すっかり足が遠のいてしまった。券売機チェックのために度々訪れてはいたものの、じつに2年ぶりの利用になる。当然のことながら、再訪の理由は「珍そば」である。つい先日Xで「トマト鶏つけそば」(600円)の登場を知り、阿佐ヶ谷の地に足が向いた次第。

 同じく店舗限定メニューの「だいたいウニ丼セット」には目もくれず、「トマト鶏つけそば」の食券を購入。食券を提示して数分後、店長から直々に料理を提供してもらった。
 ここまではよくある流れなのだが、この日は少し状況が違っていた。料理を受けとった際、店長が「あっ!」という表情を見せたあと、満面に笑みをたたえる。どうやら、私が富士そばライターであることに気づいたらしい。

 本来であれば、気の利いた一言でも添えたいところだが、根がどこまでもシャイにできている私には、会釈するだけで精一杯だった。思えば、懇意にしている広報担当や店長をのぞき、店で声をかけられたのは今回が初めてである。10年間も食べ続けていれば、多少は公式からも認知されるということか。なんだか、うれしいやら照れくさいやら、である。

 気を取り直して、珍そばタイム。「トマト鶏つけそば」は、そばをトマトベースのつけ汁につけて食べるスタイル。このつけ汁が思いのほか和風寄りで、おもしろい。従来のもりつゆをアレンジしているためか、トマトの華やかな酸味にかつお出汁のうま味がじわりと追従。これまでのトマト系メニューとは一線を画す味わいだ。

 とろみがかっている点も「和」な雰囲気を底上げしている。あんかけのようになっており、そばともよく絡む。鶏肉がたっぷり入っているので、あんかけ丼も楽しめそう。
 退店時に再び店長と話す機会があった。またもや笑顔で「(トマト鶏つけそばを)食べなきゃってツイートしていましたね?」。そんなところまで見ているのかと、思わず感心。ぎこちなく笑顔を返すことしかできなかったが、メニュー開発の裏話でも聞いておけばよかった。
 唯一聞き出せたのは、「トマト鶏つけそば」が夏場まで販売を継続(予定)すること。店舗限定メニューにしては比較的提供期間が長いので、多くの人に味わっていただきたい。
希少性:★★★ インパクト:★★☆ コスパ:★★★

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