378杯目:富士そばで銀だこそば
「みんな初めは解ってくれないんだ。マジだぜ」
1985年、日清食品より販売されたカップ麺「タコヤキラーメン」のテレビCMでダンプ松本氏が発した一言である。抑揚のない口ぶりと等身大の演技(棒読みともいう)は商品以上のインパクトを残した。
しかし、今年1月に販売された富士そばの新メニューには、さすがの松本氏も理解を示すどころか閉口してしまうだろう。「銀だこそば」(500円)。その名の通り、たこ焼きをトッピングしたそばである。
あの「銀だこ」とのコラボ企画で冬のタペストリメニュー。脈絡もなく販売したわりに、ほぼ全店でスムーズに取り扱われているところを見ると昨年から周到に準備を進めていたに違いない。じつは「たこ焼きそば」は過去にも登場している。2019年、「王子店」で催された「ねぎそば選挙」なる企画で提供され、対抗馬の「鴨南蛮」と売り上げを競った。
今回は企業コラボということもあり数年前の企画とは比較にならない規模になった。とはいえ、業務用のたこ焼きが銀だこにすげ変わったくらいでやっていることに大差はない。
たこ焼きは三つ。銀だこならではの外がカリっと揚がったタイプでつゆに浸かってもくずれることがない。割ってみると中はトロトロ。出汁の効いた生地とタコ、青のりが富士そばでは体験できない味覚をもたらす。想像以上につゆとの相性がいい。店舗によっては単品で注文できるようなので、冷たいそばやカレーライスなどに合わせても面白そうだ。
希少性:★☆☆ インパクト:★★★ コスパ:★★☆
富士そばウォッチ8年間の思いを入魂! 同人誌 「フジソバマニア」
|
「富士そば」は、なぜアルバイトにもボーナスを出すのか (集英社新書)
|
コメントを残す