481杯目:富士そば新小岩南口店ですだちおろしそば(旬の徳島フェア)
魚料理や肉料理、麺類などの薬味に使われる果実「すだち」。一年を通して目にするが、最も美味しくなるのは真夏だという。緑色の皮で、実のサイズはスーパーボール(めちゃくちゃ弾むやつ)くらい。似たような見た目の「かぼす」よりもずっと小ぶりで可愛らしい。
生産の9割を徳島県が担っており、昨年は4000トンを出荷した。これでも年々需要は減っていて、この20年くらいで出荷量は2/3程度になっている。そこにきて、コロナ禍がきたものだから、供給先である飲食店からの需要がガタ落ちしている。
そんななか、富士そばが行き場を失ったすだちの受け皿になっている。「旬の徳島フェア」と題して「すだちおろしそば」(550円)の全店提供が始まったのだ。8月1日から9月1日かけての提供期間で、6万9000食を用意。すだち10万3500個分、重さにして2600㎏に相当する。
販売当日、半日がかりの屋外ロケを終えて、新小岩南口店で食べてきた。店内には、すだちの宣伝POPや徳島観光のポスターが随所に掲示されている。
商品写真とは違い、すだちはおろしそばとは別個に提供された。「お好みで搾ってね」という体験型アトラクションの提案である。
けどまあ、一応は添えるよね、すだち。ほら、ルックスがとても鮮やかになった。こうした映え効果を目の当たりにするだけで、すだちがこの世に存在している理由がよくわかる。
しばし鑑賞したのち、再びすだちを小皿に戻す。付属の茶こしにあてがってギュウギュウ搾ったら、タネを避けながら果汁だけを落とせる寸法。おろしを中心に果汁を散らすと、爽やかな香りが立ちあがる。フレッシュな酸味もそばとよく合う。季節そのものをとじこめた風味に、ロケ帰りの疲れも吹き飛んだ。
単体トッピングに加えられたら「ゆず鶏ほうれん草そば」や「冷やしラーメン」にも使ってみたい。
希少性:★★☆ インパクト:★★☆ コスパ:★★☆
新品価格 |
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