2024-07-31

608杯目:富士そばのもずくそばを食べ比べ③

 もずくそば食べ比べの第三弾は、ハーフ&ハーフ系メニューの3品を紹介する。ハーフ&ハーフ系とはその名の通り、生もずく+αの食材を同量ずつ盛りつけたメニューのことである。富士そばが公式に定義しているわけではないが、便宜上、そのようにカテゴライズさせてもらった。

紅生姜の差し色が目を引く
紅もずくたぬきそば(阿佐ヶ谷店)

 阿佐ヶ谷店で食べたハーフ&ハーフは「紅もずくたぬきそば」(570円)。瑞々しい生もずくとドライなたぬき(揚げ玉)の取り合わせなんて、なんだか新鮮な気分。地元沖縄の人間には考えも及ばないレシピなのではないか。

 もずくとたぬきだけでは華やかさが足りないと思ったのか、紅生姜も添えられている。この紅生姜の甘酸っぱさがいい仕事をしていて、もずくとマッチする。「もずく酢」なるド定番メニューがあることを考えれば、紅生姜の酸味が合わないはずがないわけで。一見、ミスマッチに思えたたぬきもコクを足してくれるのでありがたい。

ネギの風味がたまらない
冷し辛ネギもずくそば(浦安店)

「冷し辛ネギもずくそば」(640円)もなかなかインパクトのあるビジュアルをしている。サンプル写真よりネギが多い気がするんだけど気のせいだろうか。いや、気のせいじゃない。おそらくサンプルの2割増しくらいのボリューム。写真ではわからないが、ネギ山の底辺が器の底にまで達していて、驚いた。おそらく、店員が気を利かしてくれたのだろう。

 ネギには「ピリ辛鶏ネギそば」の辛いタレがかかっている。ネギの辛味と相まって、パンチが利いた味わい。ネギ好きにはたまらんだろうな、と当たり前のことを考えるくらい徹頭徹尾ネギが主張してくる。薬味というより、むしろ副菜くらいの存在感。こうなると生もずくが箸休めに思えてくる。きっとネギ好きにはたまらない。

レモン果汁ともずくが好相性
冷し肉もずくそば レモン果汁入り

 これまでに7品のもずくそばを食べてきたが、こちらの「冷し肉もずくそば レモン果汁入り」(730円)が一番のヒット。とにかく、生もずくとレモン果汁の相性がいい(前世で夫婦だったのかもしれないね)。個人的には、この世にあるもずく酢と取って代わってもいいくらい好みの味だ。

 もずくそば全10品のなかで、唯一「肉」が入っている点も評価したい。ヘルシー寄りのそばが多いだけに「肉」の魅力がよりダイレクトに伝わってくる。まるで往年の映画スターのように、ただそこにいるだけで場が引き締まり、まわりは魅了されてしまう。わしっと豪快にほおばると美味しさもひとしおだ。

 残すは三品。もずくそば食べ比べもゴールが見えてきた。

 ①冷し生もずくとろろそば 700円 ダイタンマルシェ
 ②もずくとオクラの天そば 670円 ダイタン食品

 ③生もずくと冷やしオクラとろろそば 680円 ダイタンキッチン
 ④めんそーれ生もずくそば 690円 ダイタン企画
 ⑤冷し肉もずくそば レモン果汁入り 730円 ダイタンミール
 ⑥紅もずくたぬきそば 570円 ダイタンイート
 ⑦冷し辛ネギもずくそば 640円 ダイタンディッシュ
 ⑧冷し生もずくぶっかけそば 630円 池袋ダイタンフード
 ⑨生もずく冷やし特選富士そば 690円 品川店(ダイタンキッチン

 生もずくビビン麺 900円 秋葉原店(ダイタンマルシェ)
※提供店舗は公式サイトで確認できます。

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