659杯目:富士そば船橋店で皮なし餃子丼セット
ツイッターで店舗限定メニューの情報をキャッチし、富士そば船橋店に急行した。目当ては「皮なし餃子丼セット」(730円)。「皮なし餃子」とは珍妙極まりない。餃子の皮は、味を左右する重要な存在である。パリパリ系かもちもち系か、それだけで派閥が生まれるほど奥深き世界だ。そんな餃子のアイデンティティを取り除くのは、もはや尊厳破壊に等しい行為である。

実際、「皮なし餃子丼」は餃子とは似ても似つかぬビジュアルで、キャベツ入りのそぼろ丼と呼んだ方がしっくりくる。そこで思い知らされるのは、餃子という料理のイメージが、いかに「皮」によって支配されているかということだ。改めて、皮が担っている役割の大きさを痛感する。まあ、それはそれとして肉そぼろ丼のうまさは疑いようがない。餃子かどうかはさておき、これは普通にそそられる一杯である。

そぼろは、確認できた限りでは、ひき肉、キャベツ、ニラが使われている。豚ひき肉のうま味、キャベツの甘みがよく出ていて、ニラの香りが余韻を残す。口当たりは意外にもドライだが、そこはラー油ベースのタレが補っている。このタレとそぼろが合わさることで、確かに餃子を食べているような感覚になる。だとすれば、ラー油タレだけでなく、酢コショウで味つけしても面白いのではないか。皮を失ったことで、新しい餃子の可能性が見えてきた。












