2023-05-24

530杯目:富士そば赤坂店でほろほろ肉玉そば

 去る4月20日、富士そば赤坂店がグランドオープンを果たした。千代田線赤坂駅から徒歩1分、TBSのお膝元である。一帯は、本格的な日本そば店や立ち食いそば店などが集結(北上すると富士そば赤坂見附店もある)。あえて激戦区に飛びこむ姿勢から、赤坂店の気迫が伝わってくる。

 店長に抜擢されたのは、池袋店を任されていたPさん。異動するにあたって、池袋店の店頭に壮行の看板まで設置された。店をあげての送り出しは、前代未聞である。

 建物は、元コージーコーナーを改装したもの。広々としていてコーヒーショップのようである。ロゴを配した擦りガラスや壁のタイルなど、随所に富士そば特有の意匠が見られるものの、全体的に「赤坂仕様」で洗練されている。

 そのほか、クレジットカード決済対応のタッチパネル式券売機や、ラー油やごま油が並ぶ調味料コーナー、喫煙ルームなど画期的な試みが盛りだくさん。詳細が気になった人は、私も出演している「イキスギさんについてった」を参照されたし。

 赤坂店の店舗限定メニューは「ほろほろ肉そば」(680円)と「ほろほろ肉玉そば」(760円)の2トップ。前者はイキスギさんに出演したときに食べたので、この日は「ほろほろ肉玉そば」を選んだ。
 主なトッピングは、豚バラ肉・揚げ玉・温玉の3種類。この構成を見て、飯田橋にある立ち食いそば店「豊しま」を思い浮かべるマニアも少なくないだろう。偶然似てしまったとは考えにくいので、本家から割りとダイレクトにインスパイアを受けていると見た。

 豚バラ肉はぶ厚い、というより長い。計ったら17、18センチほどあった。甘辛く炊かれていて、品名のとおりホロホロ。箸で持ち上げると、自重でちぎれてしまいそうだ。
 噛みしめるとジュワっとうま味があふれる。歯がなくても咀嚼できてしまうから、もはや流動食みたいなものである。つゆも肉汁や揚げ玉の油分が溶けこんでいて、ヤミツキ感が強い。
 満足のいく一杯だったが、看板メニューになるとは考えにくい。なにせ、本家への配慮もあるのだから。しかし、グランドオープンを知らしめるのに、充分なインパクトを残したはずだ。この勢いで、赤坂店独自のカラーを追求していってほしい。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★☆☆

 

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP