482杯目:富士そば神田店でミニ麻婆丼セット
日本人は、いつから”痺れる麻婆豆腐”を受け入れるようになったのか。十数年前は、中国料理店や専門店でしか食べられなかったように思う。それがいまや、どこの店の麻婆も「痺れ」を売りにしている。この痺れは花椒に由来したものだ。山椒の仲間みたいなものだから、日本人もそれを受け入れる素地があったということだろう。
一般的になったとはいえ、まさか富士そばで痺れる「麻婆丼」が登場するとは……。7月より、神田店、大森店、赤羽店などのダイタンミール系列店で「ミニ麻婆丼セット」(580円)の提供がはじまったのだ。POPには「山椒効いた旨辛麻婆」とある。
麻婆系メニューを最後に確認したのは2017年、いまはなき八重洲口店の「麻婆deつけそば」だった。2018年に「麻婆豚丼」なるタペストリーメニューも登場したが、こちらは豚丼の亜種といった具合で麻婆要素はそれほど感じられない。
これまでのアレンジメニューと異なり、今回はご飯に麻婆がかかった王道スタイル。富士そば関係者が「余計なアレンジは不要」と気づいたのかもしれない。
ひき肉少々、豆腐少々。必要最低限の条件をかなえた麻婆である。ほどよい辛さで、山椒の風味がほのかにあとを引く。痺れるほどではないが、このチープな味わいが逆にごはんとマッチする。いわば、ごはんの潤滑油といったところ。3口ほどで平らげた。
希少性:★★☆ インパクト:★★☆ コスパ:★★☆
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