2021-02-13

385杯目:ゆで太郎淡路町店でカレーかつ丼

 富士そばマニアが目を疑うような事態が起こった。なんと、ゆで太郎で「カレーかつ丼」の提供が始まったのである。「ゆで太郎」といえば、首都圏ならびに全国各地で店舗展開する立ち食いそば店である。つまり、富士そばのライバルである。 そんなゆで太郎が2月のかつ丼キャンペーンに合わせて、富士そばの代表メニュー「カレーかつ丼」を販売するというのだ。

 ゆで太郎淡路町店を訪ねた。店頭の立て看板には大きくカレーかつ丼の写真が載っていた。マスコットのフキダシには「仲良しの富士そばさんから人気メニューをパクリ!!」とある。両社社長が懇意の仲にあるのは知っているが、ここまで臆面もなく「パクリ!!」を豪語するとは……。

 こちらが、ゆで太郎のカレーかつ丼。一杯540円(キャンペーンにつき100円引き)。

 そしてこちらが富士そばのカレーかつ丼。一杯580円。カレーライスとかつ丼の合わせ技というコンセプトに変わりないが、器や盛り付けが違うだけでこうも印象が異なるか。 暖色系のゆで太郎版は、休息中のビジネスパーソンを労うようなやすらぎを感じる。対して、配色にメリハリがある富士そば版はどこか攻撃的だ。これから一丁かましてやろう、というモーレツさがある。スタンスの差異は、薬味の刻み海苔と福神漬けにも現れている気がする。

 初めてゆで太郎のカレーソースを食べた。富士そばよりも小麦粉の感じが強い。辛さに丸みがあって、学校給食のカレーを彷彿とさせる。

 カツは三切れ。富士そばより一切れ少ない。肉質はやわらかく、脂がやや多くてジューシー。刻み海苔もいい仕事している。 味の好みは分かれるが、食べやすさは本家よりもゆで太郎が勝っている。カレーソースとライス、とんかつの領土が明確なので、三者をバランスのよい配分で食べられるのだ。 本家のスタイルを踏襲しつつも独自のエッセンスを加え、我が物に昇華している。今後登場の機会が増えるようなら本家にとってかわるかもしれない。 そうなったら、富士そばには「元気玉そば」(豚肉、温玉、揚げ玉入り)をパクっていただきたい。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆

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