2021-02-08

384杯目:【閉店】富士そば北千住東口店で燻かけそば

 特撮ヒーロー・ウルトラマンの必殺技といえば両手をクロスして放つ「スペシウム光線」である。設定では、ウルトラ一族に広く伝わる古典的でベーシックな技とされている。ボクシングでいう「ジャブ」、プロレスであれば「逆水平チョップ」のようなものだろう。ウルトラマンはこの基本技を極限まで磨き上げ、強力無比な一撃必殺技にまで昇華させた。

 心くすぐる設定が、富士そば北千住東口店の「燻かけそば」(410円)と重なった。「燻かけそば」とは、燻製仕立てのかえしを使ったかけそばのこと。2021年、とうとう「かけそば」のアップデートが始まったのである。 店内に一歩足を踏みいれると、スモーキーな香りが立ち込めていた。目隠しをした状態なら、だれも立ち食いそば店だとは気づかないだろう。燻製を嗅ぎなれていない人は何事かと、驚くに違いない。

 丼から立ち上る薫香が鼻腔をくすぐる。ほのかに漂うような生易しいものではなく、ブワっと顔全体で香りを受け止めている感じ。焚火に顔を近づけている気分である。見た目はいつもの「かけそば」だから、脳みそが妙な錯覚を引き起こしそうだ。 フェイスブックの公式アカウントによると「私は白ワインを片手で『燻かけ』を食べたい」とあった(原文ママ)。なるほど、香りをツマミにグラスを傾けるのもまた一興。存在そのものだけでなく、食べ方自体もアップデートしてくるとは……。燻かけ、恐るべし。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆

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