2023-02-21

515杯目：富士そば新小岩南口店で和風カレーラーメン

　先日、近所の書店で本を物色していたら、ユニークなタイトルが目に止まった。『ラーメンカレー』。文藝春秋から出た小説で、著者は滝口悠生。帯には「すべての出会いは運命的だ」とあった。

　結局本を購入することなく店を出たが、私はその数日前に起こった「運命的な出会い」を思い返していた。富士そば新小岩南口店で出会った「和風カレーラーメン」（590円）である。カレー＋ラーメンとは、なかなか攻めた組み合わせだ。普段、オリジナルメニューを提供することが少ない店なので、余計に異彩を放って見える。

　果たして「和風カレーラーメン」の正体とは!? 品名からして、通常のラーメンにカレーソースをかけた一品だろうか？答えは否、である。富士そばでいう「和風」とは「そばつゆを使っている」ことと同義。つまり、「和風カレーラーメン」とは「カレーうどん」の中華麺バージョンを意味しているのである。

　ネタばらしすると、なんてことのないアレンジだが、なかなか侮れない味わいであった。意外なほど、中華麺とカレーソースとの相性がいい。そばつゆが両雄の間を上手く取り持っている。カレーうどん（そば）よりも好きな味である。
　これに天ぷらやコロッケをトッピングすれば、面白い化学変化も期待できる。まだまだ遊びがいがありそうなメニューである。
希少性：★★★　インパクト：★★☆　コスパ：★★★