2024-05-23

597杯目:富士そば三光町店で給食だいすきセット(「おいしい給食」コラボメニュー)

 小学生の頃、給食の時間が苦痛だった。当時は好き嫌いが激しく、とくに苦手だったニンジンが何かしのらおかずに使われていたのがもうムリだった。「給食を一度も残したことがない」と自慢する人は多いが、私は中学に上がるまで給食を一度も完食したことがなかった。
 ドラマ「おいしい給食」の主人公・甘利田幸男は、私とは真逆の存在だ。市原隼人演じる甘利田という男は、中学教師でありながら「給食を食べるために学校に来ている」ような“絶対給食主義者”。同僚や生徒の間では厳しい教師で通っているが、給食のこととなるとタガが外れて奇行に走る。授業そっちのけで給食のことを夢想したり、ラミネート加工した献立表を持ち歩いたり、大学いもにチュッチュとバードキスしたりするなど、変わり者というよりただのヤベぇやつで、いまいち共感しにくい(市原隼人の演技がすばらしい)。
 それでもシーズン1を完走できたのは、随所に学園ドラマの要素が散りばめられていたからだろう。とくに最終話「二人だけのカレーライス」が秀逸。カレーライスを巡るドタバタ劇を経て、甘利田が給食マニアの生徒と心を通わせる展開に熱いものがこみあげた。

 そんな「おいしい給食」とのコラボメニュー「給食だいすきセット」(760円)が、富士そば三光町店で展開中だ。映画「おいしい給食 Road to イカメシ」の公開(5月24日~)にあわせて、富士そばとのコラボレーションが決まったのだという

「給食だいすきセット」は給食の定番・カレーライスをメインにして、ほうれん草と蒸し鶏の小鉢、牛乳、ミルメーク(いちご)が脇を固める。記号的なアイテムをかき集めて、給食の雰囲気をなんとなく再現していて感心する。

 店長によると、当初はアルマイト製の食器を使う案もあったが、コストの面で断念したのだとか。もし実現できていれば、より給食らしさが演出できていたにちがいない。しかし、ちゃんとコラボメニューとして機能しているようで、同作のファンらしき客も度々食べにくるという。

 コラボの話を聞いたときは「また、謎のコラボか……」と思ったものだが、シーズン1最終話を観たあとだと印象がガラリと変わる。はたして、甘利田幸男はこのセットを前にしてどのような奇行に走るのか。そんな妄想もたのしい。もちろん、セットは完食できた。
希少性:★★★ インパクト:★★☆ コスパ:★★☆

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