2025-02-17

626杯目:富士そばしのばず店でチキン南蛮御膳

 ツイッターで拡散されていたので、ご存じの方も多いだろう。富士そばしのばず店の新メニュー「チキン南蛮御膳」(1000円)がちょっと話題になっている。
 メニューを考案した店長がチキン南蛮の本場・宮崎県出身とのことで、店頭の立て看板やPOPからも開発にかける思いがひしひしと伝わってくる。とくに券売機の手書きPOPにある「絶対食べて欲しい」の筆圧たるや。

 POPの効果もあってか、私を含めた3人がチキン南蛮を注文していた。グランドメニューならいざしらず、店舗限定メニューが他人とかぶるのはめずらしい。POPの訴求力もなかなかバカにできないものである。

 5分と待たずに「チキン南蛮御膳」が提供された。小皿の上には、大ぶりの竜田揚げが3つ。こんがり揚がった衣、たっぷりかかったタルタルソースに食欲が掻き立てられる。写真だけ見たら、とても富士そばのチキン南蛮だとは思えないだろう。

 見た目のクオリティもさることながら、味も満足のいく仕上がり。チキン南蛮といえば甘酢とタルタルソースを中心に味が構成されるものだが、えてしてジャンクな味わいになりがちだ。ところが、しのばず店のタルタルソースは卵感がありつつもあっさりとしており、甘酢もさらっとした口当たりなのでくどさを感じない。これが本場の味ということか――、店長の本気を垣間見た思いである。だからこそ「チキン南蛮そば」などの変化球ではなく、真正面から勝負を挑んだのだろう。富士そばファンのみならず、宮崎県出身者も一度味わってほしい。

 それにしても、なぜしのばず店が急にやる気を出しはじめたのか。考えられるのは店長やエリマネの人事異動くらいだが果たして…。これまでは御徒町駅前店を定期巡回していたが、今後はしのばず店も要チェックだ。

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