492杯目:富士そば西荻窪店でごっついまぜそば
先日、あるテレビ番組のスタジオ収録に参加してきた。当然のことながら、富士そばライターとしての出演である。なにかネタでも仕込んでおこうと、スタジオのある赤坂に向かう前に富士そば西荻窪店に立ち寄った。
目当ては「ごっついまぜそば」(690円)。「ごっついそば(盛り)」「ごっついそば(肉)」の派生メニューである。黒々とした田舎風そばに、揚げ玉、カニカマ、カイワレ、温玉などが彩りを添える。
北千住東口店では大根おろしを添えた「ごっついそば(おろし)」に派生したが、今回の「まぜそば」はより大胆なアレンジといえる。
まぜそばなので、食べる前によく混ぜなければならない。しかしながら、料理を攪拌するのは妙な後ろめたさがありますね。禁忌を破っているような気になる。だから、感情を殺してとにかく混ぜる。そばを混ぜるためだけのマシーンと化す。やがて彩りも盛りつけもグチャグチャに。せめてもの抵抗として、頂点にカニカマを添えた。
葛藤を乗り越えて、いざ実食。丼に顔を寄せると漂う、煮干しの香り。恐らく、「煮干しラーメン」のスープの原液をタレに応用している。これだけでもう美味い。温玉によってとろみのついたタレがそばによく絡む。塩味も抑えられ、味のバランスも絶妙。400gのそばがあっという間に胃に収まった。ごっついそば盛り・肉よりも好みだ。
ごっついそばの可能性を広げた一杯。できれば10月も販売を継続してほしい。
希少性:★★★ インパクト:★★★ コスパ:★★☆
新品価格 |
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