332杯目:富士そば三光町店でミニゴーヤ豚とじ丼セット
6月、富士そば三光町店で「ゴーヤ天おろしそば」(480円)と「ミニゴーヤ豚とじ丼セット」(570円)の販売が始まった。「GO!GO!ゴーヤでGO!GO!」。店頭のPOPには、テンション高めのキャッチコピー。まるで、コロナ禍で沈んだ街を鼓舞しているかのようだ。
この店とゴーヤとの関係は、思いのほか長い。2017年には「カレーなる冷やしゴーヤとろろそば」、その翌年には「ゴーヤ天そば」を販売した。数年のブランクは空いたものの、今年はさらに内容を充実させたかたちである。
今回は「ゴーヤ豚とじ丼の方」を注文した。甘辛いタレで煮こんだ豚バラ肉とゴーヤを玉子でとじて、ご飯の上によそったらできあがり。食材を玉子でとじるのは富士そばの常道だ。玉子でとじたらなんでも美味い――そんな行動原理に突き動かされている気がしてならない。同じ理屈で「天ぷらにしたらなんでも美味い」もある気がする。
この店がどんな意図で卵とじにしたのかは、わからない。しかし、豚肉、ゴーヤ、卵は相性がいい。ゴーヤ豚とじ丼と近い属性にある「ゴーヤーチャンプル」がそれを証明している。
この頃は、ゴーヤを薄切りにして使う飲食店も少なくない。なんでも、苦味を軽減させるための工夫らしい。やめろ、と言いたい。ケチケチするな、と言いたい。苦味こそゴーヤのストロングポイントじゃないか。幸い、ゴーヤ豚とじ丼のゴーヤは厚みがある。噛みしめたらしっかり苦く、口のなかに夏の味が広がった。
希少性:★★★ インパクト:★★☆ コスパ:★★☆
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