2022-12-10

500杯目:富士そば板橋店でミニイカリング丼セット

 イカリングは、揚げ物界で異質な存在といえる。とんかつやハムカツが「カツ」部門、アジフライやポテトフライが「フライ」部門といった具合に所属を明らかにしているのに対して、イカリングは身元を伏せてアウトサイドをまっしぐら。同じくはぐれ者のオニオンリングと徒党を組んでいるという噂も耳にする。

 そんなイカリングが富士そばの一部店舗で提供されている。板橋店の「ミニイカリング丼セット」(630円)である。「いか天」や「げそ天」ならまだしもイカリング。それもありそうでなかった、ご飯との取り合わせ。珍メニューを取り揃える富士そばにおいても、イカリングの異質感はかすむどころか、より鮮明に。

 一際目を引くのが、イカリングにかかった謎のピンクソース。公式アナウンスによると、福神漬けとマヨネーズをミックスしたものらしい。ネットで調べてみたら、このソースにもうひと手間加えてタルタルソースをつくるレシピも散見された。ピンク色がなんともポップで、若者向けのネオ酒場あたりで活用されていそうだ。

 ピンクソースは、味わい濃厚。福神漬けの甘さとマヨネーズのコクが重なって、斬新な仕上がり。淡白な魚介系のフライトと合わせてこそ、真価を発揮する。
 ただし、気になったこともある。ピンクソースのかかったイカリングは、酒のつまみとしては申し分ない出来である。しかし、丼ものへの登用となると懐疑的にならざるをえない。どうしても福神漬けの強い甘さとご飯がマッチしないのである。とはいえ、福神漬け入りの炊きこみご飯や炒飯が世間的に認められているのも事実。イカリング丼の是非についても、個人の嗜好に依存するはずだ。
 人の価値観は、時代や環境によって多様に変化する。5年後に、このイカリング丼を食べたらまた印象が違ってくるかもしれない。
希少性:★★☆ インパクト:★★★ コスパ:★★☆

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