431杯目:富士そば笹塚店で肉玉海老天そば
弊ブログは、富士そばの店舗限定メニューを紹介することに重きを置いている。数あるメニューのなかから、コレぞ!と思う珍そば・奇丼をセレクトしているため、地味なメニューはしばしばふるいにかけられてしまう。
「富士そばライターなら、冴えないメニューにも手をさしのべろ」という声が心の奥底から聞こえてくる。そうはいっても、結局は店舗限定メニューである。ワンシーズンほどで券売機から消えてしまうので、後ろめたさもケロリと忘れてしまう。
こうして自分と折り合いをつけてきたわけだが、唯一、目を背けてきたメニューがある。「肉玉海老天そば」(620円)だ。そばに豚肉、温玉、海老天がトッピングされた豪華な一杯。初遭遇は2019年5月頃、新装開店直後の日暮里店だった。正直なところ、一目見て「間に合わせのメニューか?」と思った。あまりにもひねりがなさすぎたからである。定番トッピングの掛け合わせなので、味は悪くない。しかし、ブログで紹介するほど惹きつけられるものがなかった。
それから2年あまり、すぐに終売になると思っていた肉玉海老天は、いまも一部の店舗で提供されている。笹塚店で見かけたので、数年ぶりに食べてみた。
今回は「冷やし」をチョイス。相変わらずのボリュームである。いかにも大味な組み合わせが、特撮ヒーローのグレート合体を彷彿とさせる。
盛りつけにばかり目が行きがちだが、じつはコワザも効いている。豚肉にコショウがたっぷりかかっているのだ。豚肉とも好相性。冷たいそばだとその香味をダイレクトに楽しめる。
コストパフォーマンスに優れていることもわかった。温玉(70円)+豚肉(160円)+海老天(170円)+盛りそば(310円)を単品注文するよりも、なんと100円近くもお得になるのだ。もっとアピールしてもいいのに……。
秘められたポテンシャルをおくびにも出さない、奥ゆかしさ――。肉玉海老天そばの魅力がすこしわかった気がする。
希少性:★★☆ インパクト:★★☆ コスパ:★★★
価格:3,380円 |
価格:3,240円 |
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