2024-07-10

606杯目:富士そば元住吉店で冷しタルタル鳥天そば&めとろ庵のタルタルチキンそば

 基本的にそばは富士そばで摂るようにしているのだが、たまに別のそばチェーン店に気持ちが揺らぐことがある。ゆで太郎、小諸そば、箱根そば……季節メニューが出るとついチェックしてしまう。最近は、とりわけ「めとろ庵」が気になっている。その名のとおり、東京メトロ構内に展開する駅そば。季節限定メニューが結構攻めていて、直近だと「ジャンボちくわ天そば」や「デラックスたこ焼きそば」「デラックス春巻きそば」などが記憶に新しい。まさに富士そば顔負けの珍そばメイカーなのである。

 そんなめとろ庵が7月1日に「かぶりつきタルタルチキンそば」(740円)の販売を告知。これは食べに行かねば、と販売開始日の7月8日を楽しみにしていたのだが、予想外の展開が起こった。「かぶりつきタルタルチキンそば」に先駆けて、富士そば元住吉店が「冷しタルタル鳥天そば」(640円)を販売したのである。

 掟破りの逆タルタル――、そんな言葉が頭をよぎった。はじめは富士そばがめとろ庵を後追いしたのかと思ったが、調べてみたら「冷しタルタル鳥天そば」が先発だった。もともと道玄坂店が2018年に開発したメニューで、数年の時を経て元住吉店がレシピを受け継いだようだ。2018年であれば、私も当時目にしていたはずなのだが、すっぽり記憶から抜けて落ちていた。
 タルタルソースは卵がたっぷりで、酸味が控えめ。どことなく卵サラダに近い味わいである。とり天との相性も言わずもがなで、鶏むね肉の淡白な味わいと卵・マヨネーズのコクがマッチ。見た目よりもあっさりしていて、食べやすかった。
希少性:★★★ インパクト:★★☆ コスパ:★★★

 対する、めとろ庵の「かぶりつきタルタルチキンそば」は、唐揚げに玉ねぎたっぷりのタルタルソースが山のように盛られている。揚げたての唐揚げをほおばると肉汁がじゅわ……。これは「かぶりつき」と名づけた開発者の気持ちがよくわかる。タルタルソースの下に仕込まれた甘酢もいいアクセントに。ファミレスの和食メニューに並んでいてもおかしくないクオリティに思わずうなる。そうなると、そばではなくごはんの上に載せたくなるが、それは野暮というものだろう。

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE TOP