660杯目:富士そば大森店で棒棒鶏そば
夏到来――ということで、富士そば各店では冷たいそばがお目見えしている。なかでも目を引くのが、大森店限定の「棒棒鶏そば」(680円)だ。この店舗で独自メニューが登場するのは、確認できる限りでは2020年の「豆乳明太うどん」以来。POPにある「当店限定!!」の謳い文句も、どこか誇らしげに見える。

棒棒鶏は言わずと知れた中華料理の定番だが、やはり夏場こそ食べたくなる。ごまだれがかかったそばも何度か提供されているので、今回の棒棒鶏もとくに違和感はなく受け入れられた。むしろ、棒棒鶏と冷たいそばが合わないわけがない。いわば、約束されたおいしさ。ミステリー小説のネタバレをくらったような気分で「もはや食べる意味がないのでは?」とさえ思うほどだ。

と、のたまいながらも、実物を前にしたら躊躇なく喰う。ものの3分で平らげてみせる。鶏肉どっさり、ごまだれたっぷり。これを前にして平常心を保てる人は、きっと食欲を捨てた修行僧くらいだ。

棒棒鶏とそばが、互いの魅力を引き立て合うような相乗効果を生んでいるとは言い難い。だが、夏の日に偶然出会ったこの一杯は、きっと味以上の記憶を残してくれる。
おまけ。以前大森店で販売されていた「豆乳明太うどん」














コメントを残す